心が強くなったお話

ピアノ教室

長くブログをお休みしておりました。

この間に私が何をしていたかと言いますと、実母の突然の癌末期からの介護、自宅に引き取っての看取り、母とのことを執筆(これについてはすでに本が完成していますので、改めてご紹介するつもりです)そして発表会がこのGW初日の4月29日にありました。

介護から休みなく走り続けてやっとほっと一息

今年の発表会でのみんなの成長について考えていました。

今回の発表会では、血の気のなくなったお顔で不安そうにしながらも、止まって弾けなくなる子が一人もいませんでした。忙しい中学生の中には、発表会直前にもまだ弾けない覚えられない子がいましたし、直絶に風邪を拗らせて何日も練習できなかった子が何人もいて弾けていたはずの指が回らなくなったりする子がいて、心配は尽きなかったのですが、ミスはあってもみんな弾き切り、満面の笑顔で舞台袖に帰ってくる子が大勢いました。

みんなの心が強くなっていることを実感して、前の発表会後からの2年の間に、この子達に私は何をしていただろうかと振り返りました。

レッスンの中で常日頃伝えているのは自分の力を信じることです。すぐに「難しい、無理、できない」と言って涙が出る子や癇癪が起きてしまう子たちがいます。

それは自分が出来ないって思い込んでいるから。

ピアノって両手別々に動かして普通ではありえない動きをするんです。その上にまだ強さを変えたり音色を変えたりペダルを踏んだり、たくさんの同時進行なので難しくて当たり前

「その難しいことを習いにきてて今まで出来てきたんだからこれからも出来るはず。

 先生はあなたができるって信じてるのにどうして自分の力を信じないの

 先生のこと信じて言う通りにしてみて」

この言葉を数えきれないほど言ってきました。聞き入れられた子たちは必ず弾けるようになって満面の笑顔になります

自分にはすごい力があると信じること

出来ない無理って決めてしまっては出来ない自分にしかなれない

その反対に出来ると信じられればなんだって出来る力がわいてくるってものです。

 

発表会の前には、弾きあい会とホールでのリハーサルがあります。

ここでも「無理、絶対間違う、弾ける気がしない」と不安絶頂の子達が出てきますが、そこでも同じこと

「間違うと思って弾いたら間違う

 間違えそうな気持ちが出てきても「大丈夫!弾ける!」と不安な気持ちは打ち消して自分を信じる!

 頑張って練習してきた自分を信じると指は動いてくれるよ、でもね、頑張ってこなかった子にはこの方法通じないよ

そんな話をしています。

このほかにも呼吸を整えたり、体をほぐしたり

間違えてしまっても、止まってしまっても本番じゃなくてよかった、そこを今度は絶対間違えないようにするチャンスと捉えます。

起こった出来事をどのように捉えるかでその後が大きく変わってきます。何事もポジティブ思考です

 

私は娘たちの子育てでしてきたことをピアノのレッスンを通して行っています。困難にぶつかっても乗り越えられるように、生きる力をつけて欲しいと思っています。

これはこの2年間にとどまらず、もっと前からずっと伝えてきたことですが、コツコツ言い続けたことがやっと浸透してきたのではないかと思います。

自信という種が、生徒たちの中でやっと芽吹いてきたのだろうと。

時間をかけて芽吹いたものはそう簡単には崩れないものです

子供達の心が強くなっているという嬉しい現象が起こった発表会となりました

この声かけをレッスンの中で私だけがするのではなく、お母様方がしてくださったら子供達の自信はもっと成長していくはず

お母様方に、私が子育てで培った声かけの方法をお伝えしていきたいと思っています